2024-02-27
不動産を売却する際、現状渡しとはどのような方法なのでしょうか。
現状渡しとは、売主が買主に対して、物件の修繕や清掃をおこなわずにそのまま引き渡すことです。
現状渡しには、売主と買主の双方にメリットとデメリットがあります。
そこで今回は、不動産の売却現状渡しの場合の売主と買主のメリット・デメリットについて解説します。
不動産の現状渡しは、売主が物件をそのまま買主に引き渡すことです。
売主は修繕や清掃をしなくても良いが、契約不適合責任や告知義務はあります。
契約不適合責任は、重大な欠陥があれば買主に対して賠償や契約解除をしなければならない責任です。
告知義務は、物件に関する重要事項を買主に伝える義務で、隣人トラブルや過去の水害などが該当します。
契約不適合責任や告知義務を怠ると、売主は買主から訴えられる可能性があります。
そのため、売却時には物件の状態を正確に把握し、買主に対して誠実に対応することが重要です。
売主のメリットは、コストを抑えられることです。
現状渡しをする場合、物件の修繕や清掃などをおこなわなくても良いため、その分の費用を節約できます。
また、早期売却が可能になることもメリットです。
売主は物件の引き渡し時期を早めることができ、売却後の住居やローンの手続きなどをスムーズに進めることができます。
買主のメリットは、修繕や掃除を負担する分、購入費用を抑えることが可能です。
それにより、予算から余った額をリフォームやリノベーションに充てるといった選択肢をとることもできるでしょう。
売主のデメリットは、契約不適合責任を免れる分、売却価格を下げる必要があることです。
清掃や修繕をせずに引き渡すことになるため、それらにかかる費用を鑑みて価格を下げないと買い手がつかないことが考えられます。
買主のデメリットは、物件の欠陥や不具合について売主にクレームをつけることができないことです。
そして、修理や損害賠償を求めることもできません。
また、物件の修繕や清掃などの費用を自己負担する必要があるため、買主の負担が増えることになります。
現状渡しとは、売主が買主に対して、物件の修繕や清掃をおこなわずに引き渡すことです。
売主には、物件の状態に関する責任を負わなくて済むというメリットがありますが、物件の価値が下がるというデメリットがあります。
買主には、物件の価格を安く交渉できるというメリットがありますが、買主は物件の瑕疵(かし)に対してクレームをつけられないというデメリットがあります。